オリンピック真っ最中ですね。
ところで、オリンピックに出場するようなトップアスリートとそれ以外を隔てるものは何でしょうか?
実は、これもまた知覚力なのです!
- アスリートの3つのステップ
アスリートは、知覚したことを、脳で解釈し判断して、正確な身体の動きにする3ステップを何度も繰り返したり、その連続を瞬きをするくらいの速さで完了したりしなければなりません。
そして、各ステップすべてでミスせずに、眼を含む感覚器・脳・身体が効率的に連携した時にこそ、最高の結果を叩き出します。
- 頂点を極めるためのメンタルトレーニング
さて、ここで問題です。
オリンピック選手が4つのグループに分かれて、異なる配分のトレーニングを行いました。
最も良い成績を残したのは、どのグループだったでしょうか?
グループ1:100%フィジカルトレーニング
グループ2:75%フィジカルトレーニング、25%メンタルトレーニング
グループ3:50%フィジカルトレーニング、50%メンタルトレーニング
グループ4:100%メンタルトレーニング
おそらく、フィジカルとメンタルを配合したグループ2か3と思われた方が多いのではないでしょうか。
ところが正解は、グループ4です。
トップアスリートにとっては、メンタルトレーニングが、フィジカルトレーニングの効果を上回るという驚愕のデータです。
- トップアスリートのメンタルトレーニングとは?
でも、メンタルトレーニングってどんなものでしょうか。
メンタルトレーニングの中でも優れた効果が認められているのが、「マインドアイで行なうリハーサル」なのです。
具体的には、競技本番でパフォーマンスをする自分を頭の中でリアルにイメージする練習です。
- 内村選手からマイケル・ジョーダン、タイガー・ウッズまで
オリンピック体操個人男子2連覇と世界選手権6連覇いう前人未到の快挙を果たした内村航平選手が、
「競技の最中に、もうひとりの自分が完璧な演技をしているのが観える」
とあるインタビューで語ったことを覚えています。
また、史上最強のゴルファーと言われるジャック・ニクラスは、
「練習の時でも、頭の中に画像を持たずにワンショットすら打ったことはない。」
と著書で述べています。
他にも水泳自由形選手でオリンピックメダル獲得数1位のマイケル・フェルプス、バスケットボール史上最も偉大な選手と公式認定されたマイケル・ジョーダン、マスターズを僅か12ショットで勝利したタイガー・ウッズ、ベースボール史上最もパワフルなバッターのひとりであるテッド・ウィリアム他が、マインドアイでイメージを観ながらトレーニングしていることが知られています。
- どんなパフォーマンスにも効く
マインドアイで行うリハーサルが、パフォーマンスに効果的であることは、最近のスタンフォード大学の研究によって科学的にも裏付けられています。
これって、すごいことです!
なぜならば、皆さんがスポーツで上達するために有効なことはもちろんですが、仕事のプレゼン、面接といったあらゆるパフォーマンスにも効果があるということです。
マインドアイによるリハーサルの恩恵を最大限に得るためには、やはり普段からの知覚力が物を言います。
なぜって、メンタルイメージのベースとなるのは、実地やビデオを通して、鋭い眼や感覚で捉えた自分や他者のパフォーマンスやその場の状況などだからです。
マインドアイで行うリハーサルは、コストもかかりませんし、特に重要なイベントの前には試さない手はありません。